Instagramやピンタレストといった画像特化型プラットフォームの台頭。ビジュアルコンテンツの訴求力の高さ。ソーシャルメディア・マーケティングはより視覚に訴えるアプローチが求められています。

こういった傾向は、ソーシャルメディアで画像や動画を使っておすすめのものや好きなことを紹介していたインフルエンサーの追い風に。

数百万人のフォロワーを抱えるトップインフルエンサーから、ニッチ層に訴求力が高いマイクロインフルエンサーまで、様々な企業がインフルエンサーを起用したプロモーションを行っています。

インフルエンサーの中でもかなりの支持率を集めるのがファッションインフルエンサー。彼・彼女達のソーシャルメディアを通してファッションやメイク、おしゃれなライフスタイルにあこがれるフォロワーも少なくありません。

インフルエンサー導入文

いまやインフルエンサーは身近なスターになっているのです。
人間は身近な人のアドバイスを聞く傾向にあります。身近でありあこがれの存在でもあるインフルエンサーの言葉は宣伝文句やテレビの中のスターより影響力が高いとして、インフルエンサーには企業から製品紹介依頼が多く舞い込んでいます。

その中には若い世代に大人気のファッションブランド「ZARA」や「GAP」、さらには高級ブランド「シャネル」の名前も。テレビタレントを起用できない企業がインフルエンサーを起用しているのではなく、超有名企業が起用するほどの影響力をインフルエンサーは持っているのです。

ファッションインフルエンサーを起用した企業はどのようなマーケティングを行っているのでしょうか。今回は事例を5つ紹介します。

【事例1】シャネルはコンテンツ用写真の撮影場所を提供

写真場所

ソーシャルメディア・インフルエンサーは常に人目を引く美しい写真を撮影することに挑戦していて、それがフォロワーを増やす重要ポイントでもあります。製品をより魅力的に見せるために撮影するときの背景、一緒に写す小物、角度にこだわって撮影を行います。

製品の魅力を引き出してくれるインフルエンサーは企業にとっても魅力的です。できるなら、場所などを提供して撮影に協力しましょう。

高級ブランド「シャネル」は、同社の新フレグランスのプロモーションにトップのインスタグラム・インフルエンサーを起用。ソーシャルメディアで新製品の認知度を高めるとともに、より製品に興味を持っている層にアプローチしたいと考えていました。

そこでシャネルはファッションインフルエンサーを同社が所有する南仏グラースの香水工場と花畑に招待。インフルエンサーは工場で製品がどのようにできるのか見学し、その体験をフォロワーにシェアしました。

事例1
出典 : @jemerced(Instagram)
https://www.instagram.com/p/BFOPLC3QTQX/

シャネルの工場はコンテンツ作りに有効なネタになっただけではなく、撮影に使えるフォトジェニックな場所がたくさんありました。上の画像はファッショントレンドを発信するインフルエンサーJessica Mercedes Kirschnerがシャネルの工場で撮影した1枚です。

鮮やかで美しいことはもちろん、シャネルの香水は花を原料としているため、香水の香りがただよってきそうな製品にマッチした一枚です。medeakixによると、この投稿は2週間で26,000件のいいねと100件のコメントを獲得。

トップのファッションインフルエンサーのフォロワーはトレンドに敏感であることが考えられるため、高いエンゲージメントが得られたと予測できます。

事例1-2
出典 :
@sincerelyjules(Instagram)

https://www.instagram.com/p/BFYv1lsh3iS/

シャネルの南仏の工場には撮影スポットがたくさんありました。花畑や香水を作る機械、陳列してある小物、オフィス内の休憩スペース。消費者が普段見ることができないエリアは絶好の撮影スペースになります。

社内で撮影許可を出せるスペースがあれば、インフルエンサーを招待して会社見学ツアーを行ってみてはいかがでしょうか。
出典 : medeakix:「INSTAGRAM MARKETING CASE STUDY: HOW CHANEL WINS ON INSTAGRAM」
http://mediakix.com/2016/0f5/instagram-marketing-case-study-chanel-fashion-beauty/#gs._1LKHMU

【事例2】クーポンコード付きのコンテンツで製品を割引価格で提供

クーポン
ファッションインフルエンサーにコンテンツ作成を依頼してさらに売上増加につなげたい場合は、インフルエンサーにクーポンコードを付与しましょう。オンラインサイトで使用すると割引を受けられるクーポンコードは、売上に直結するマーケティングテクニックです。

インフルエンサーのコンテンツを見た人だけクーポンがゲットできるというところも、消費者にお得感を抱かせて購入意欲が増すポイント。店頭で購入して欲しい場合は、「〇〇のInstagramを見ました」というと割引が受けられることをアナウンスしましょう。

事例2
出典 : @sarahlolathings(Instagram)
https://www.instagram.com/p/BJgHR6Zhzha/

スウェーデンの時計メーカー「ダニエル・ウェリントン」は、複数のインフルエンサーにInstagramで製品に関するコンテンツを作成するように依頼しました。各インフルエンサーはそれぞれのクーポンコードを与えられて、オンラインサイトで製品を購入するように促します。

上の画像はファッションインフルエンサーSarah-Lolaのコンテンツです。赤線部分がクーポンコードで、コードを使うとダニエル・ウェリントンの時計が15%オフで購入できると紹介しています。

事例2-2
出典 : @themodelgentleman(Instagram)
https://www.instagram.com/p/BQ24Wi8AKVo/

ダニエル・ウェリントンの競合である「MVMT Watches」も、クーポンコードつきのインフルエンサーマーケティングを展開。ユーザーは女性が多いイメージのInstagramですが、人気上昇と共に男性ユーザーも増えています。

男性のファッションインフルエンサーを起用して男性ユーザーにアプローチしても良いですし、彼氏へのプレゼントを探している彼女向けにコンテンツを作成するのもおすすめです。
出典 : Shane Barker blog:「8 Examples of Brands that Nailed their Influencer Marketing」

【事例3】アディダスはトップセレブをスタートダッシュに活用

セレブ
インフルエンサーといっても活動分野やフォロワーの数は人それぞれ。フォロワー数5,000人前後のマイクロインフルエンサーから、フォロワー数が数百万人のトップインフルエンサーまで、インフルエンサーの定義は幅広いです。

業界で存在感のあるトップインフルエンサーやソーシャルメディアで人気があるトップセレブは、多くのインフルエンサーにフォローされる傾向にあります。例えば数百万人のフォロワーを抱える有名なフードインフルエンサーは、多くのフード関係のマイクロインフルエンサーからフォローされています。

その有名なインフルエンサーが製品をおすすめすると、マイクロインフルエンサーもいいねやコメントで反応。するとマイクロインフルエンサーのフォロワーもそのコンテンツに反応するなど、芋づる式にエンゲージメントが増加することがあります。

事例3
出典 : 出典:@adidasneo(Instagram)
https://www.instagram.com/p/8p-RecOPdV/
すでによく知られたブランドであるアディダスは、新しいラインであるAdidas Neoのキャンペーンに米人気セレブ「セレーナ・ゴメス」を起用。Instagramユーザーの中からAdidas Neoのモデルを選ぶキャンペーンのために、セレーナの画像のように全身とバストアップの写真を投稿するよう促しました。

このコンテンツには多くのインフルエンサーが反応して注目度が増加。Shane Barker blogによると、12,000件のエントリーがあったとのことです。

新しい製品や企業の姉妹ブランド、新シリーズの認知度をソーシャルメディアで高めるには、ユーザーに参加を促すコンテンツを作ることが効果的です。

キャンペーンに適したインフルエンサーはフォロワーの数では決まりませんが、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を促すキャンペーンの場合はフォロワー数の多いインフルエンサーを起用することで多くの人に見てもらえる可能性が。

キャンペーンに適したインフルエンサーの中から、マイクロインフルエンサーに支持されているトップインフルエンサーを起用するのも1つのテクニックです。
出典 : Shane Barker blog:「8 Examples of Brands that Nailed their Influencer Marketing」

【事例4】インフルエンサーに製品を着用してもらう

ファッションブランドが製品をアピールするのに効果的な方法は、ターゲット層に影響力があるインフルエンサーに製品を着用してもらうこと。ファッションインフルエンサーの独自のスタイルで製品を違う角度からアピールしてもらいます。

インフルエンサーからのおすすめがユーザーの購入決定を大きく左右するので、ブランドのターゲット層と一致するオーディエンスを持つインフルエンサーを起用しましょう。

事例4
出典 : 出典:@zara (Instagram)
https://www.instagram.com/p/BCfp8XIC_Y7/

Zaraはより消費者に身近に感じてもらうために、Instagramでインフルエンサーを起用。インフルエンサーの親しみやすさを活用して、新製品のプロモーションを行いました。起用したインフルエンサーは普段からInstagramでファッションアドバイスを展開。

普段から役に立つ情報を発信しているインフルエンサーはユーザーに信頼されています。そういったインフルエンサーに製品をおすすめしてもらうことで、企業と製品の信頼度が増加したのです。
出典 : Shane Barker blog:「8 Examples of Brands that Nailed their Influencer Marketing」

事例4-2
出典 : 出典:@sandrarileytang (Instagram)
https://www.instagram.com/p/5zQwo7g4hz/

アメリカの人気カジュアルブランドGAPも、ファッションインフルエンサーを活用して製品アピールをした企業の1つ。ユーザーにもGAPで購入した服と元から所有している服をコーディネートして投稿するように促しました。

ブランドの大ファンでない限り、1社の製品だけでコーディネートするのは難しいものです。そうなるとUGCキャンペーンを促しても参加できる人が少ないという問題が予想できます。GAPのように他の製品と組み合わせて良いとすることで、多くのユーザーがキャンペーンを楽しめます。
出典 : PACE:「Top Three Influencer Campaigns of 2015 (So Far)」
http://www.paceco.com/insights/social-media/influencer-campaigns-2015/

【事例5】メイベリンはインフルエンサーをファッションイベントに招待

世界中でファッション関連のイベントは開催されています。ユーザーはイベントを体験してみたいと感じているものの、世界中を自由に飛び立てない人がほとんどです。

そこでインフルエンサーをファッションイベントに招待して、現地の様子をリポートしたコンテンツを作成してもらいましょう。ユーザーは自宅にいながらインフルエンサーを通して、リアルタイムで現地の様子を知ることができます。

事例5
出典 : @model_roz (Instagram)
https://www.instagram.com/p/BKNQARDjFUJ/

メイベリンは2016年のファッション・ウィークで、15の異なる国から15人のファッションや美容を得意とするソーシャルメディア・インフルエンサーを招待。イベント期間中にソーシャルメディアでメイベリンの存在感増加を狙って、ブランドのハッシュタグを使ったコンテンツの作成を彼らに依頼しました。

インフルエンサーはイベントの様子や舞台裏をコンテンツで投稿。mediakixによると、世界中1,390万人のユーザーにリーチして全コンテンツのいいね数は360万を達成したとのことです。

このキャンペーンが成功したポイントは、異なるオーディエンスを持つ複数のインフルエンサーを起用したこと。同じ業界のインフルエンサーでも、全てのファンが同じだとは限りません。例えば美容インフルエンサーでも、うる肌メイクが得意な人やマット肌メイクが得意な人がいます。

好みや得意なことが違うだけで、ファンになったりならなかったりするのです。できるだけ多くのオーディエンスにアプローチしたいと考えているなら、異なる分野に特化したインフルエンサーを複数起用するのがおススメです。
出典 : mediakix:「INSTAGRAM CASE STUDY: MAYBELLINE’S FASHION WEEK INFLUENCER CAMPAIGN」
http://mediakix.com/2016/12/instagram-case-study-maybelline-influencers-nyfw/#gs.LxW28P0

まとめ

まとめ
ファッションやアクセサリー、美容品のキャンペーンを行いたいとき、ファッションインフルエンサーは色々な場面で活用できます。ファッションインフルエンサーが提供するものは、素敵な着こなしだけではなく豊かなライフスタイルです。

綺麗に洋服を写すというよりも、洋服に合った背景や小物を選んで、そこから想像できるライフスタイルを演出します。だからこそファッションインフルエンサーの紹介した製品がある生活は想像しやすく、多くの企業が製品のプロモーションを依頼するのです。

ファッションインフルエンサーに仕事を依頼できるものは、ファッションだけに限りません。彼らのスタイルにあうものであれば、家電や文房具のPRも可能なのではないでしょうか。

一番重要なことはそのインフルエンサーがキャンペーンに適した人材であるか、企業がアプローチしたいターゲット層か、インフルエンサーのオーディエンスと一致するかということ。

オーディエンスに学生を持つインフルエンサーにオープンカーのプロモーションを依頼しても、大きな成果が期待できないうえに依頼を受けてもらえない可能性の方が高いです。

依頼する段階でのちのちの労力を考えて、起用するインフルエンサーとターゲット層のペルソナを研究しておきましょう。

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