現代では様々なコンテンツがネット上にあふれています。ピンタレストで見たDIYのレシピやFacebookのフィードに流れてきた料理の動画、Instagramインフルエンサーが勧めるアクセサリー。ネット上の情報が消費者の生活を大きく左右するようになりました。ソーシャルメディアは消費者の生活の一部になっているのです。

大きな買い物である旅行も、ソーシャルメディアをきっかけに消費者の行動を促すことが多くなりました。街の魅力を伝える動画から航空会社が新路線開通に伴って目的地への旅行を促すキャンペーンまで。隠れた穴場スポットがブログなどで紹介されて人気になる例も少なくありません。

旅行sns
そしてこういった旅行を促すキャンペーンに起用されているのがインフルエンサーです。インフルエンサーには世界中を旅するトラベルインフルエンサーがいて、写真や文章で旅行先の魅力をアピールしてくれます。

旅行キャンペーンで起用されるのはトラベルインフルエンサーだけではありません。ファッションインフルエンサーやビューティインフルエンサー、フードインフルエンサーなども目的地のアピールしたいポイントによって起用されます。

いまは画像や動画といったビジュアルコンテンツの需要が高くなっているので、自身のファッションスタイルと併せて訴求力の高い写真が撮れるファッションインフルエンサーやビューティインフルエンサーはフォトジェニックな写真撮影スポットを持つ地域なら相性ばっちり。ご当地料理に注目して欲しい場合はフードインフルエンサーが大活躍です。

インフルエンサーが持つプロモーション力の高さに気づいて、多くの企業がインフルエンサーを旅行に招待し、旅の魅力をアピールしています。今回はインフルエンサーを起用した旅行関係のキャンペーンを4つ紹介するので、同様のキャンペーンを行うときの参考にしてください。

【事例1】UGCを活用した#LetHawaiiHappenキャンペーン

ハッシュタグ
ハッシュタグを使ったキャンペーンをソーシャルメディアで行うと、ユーザー自ら関連したコンテンツを作成して投稿するユーザー生成コンテンツ(UGC)を促せます。

UGCは企業がいくつかハッシュタグを使ったコンテンツを投稿するだけで、ユーザーから数万件のコンテンツを引き出すことがあるマーケティングテクニック。多くのコンテンツを作成して、たくさんのユーザーにキャンペーンを知って欲しい場合におすすめです。

The Hawaii Visitors and Conventions Bureauは、ハワイの魅力を伝えるためにソーシャルメディアインフルエンサーを起用したキャンペーンを行いました。キャンペーンの目的はハワイのあまり知られていない場所や穴場スポットを紹介して、初めてハワイを訪れる人とハワイ通の両方に隠れたハワイの魅力をアピールすること。

このキャンペーンで使われたマーケティングテクニックは、フォロワー数の多いソーシャルメディアインフルエンサーとブラントアンバサダーの起用と、ハッシュタグを使ったUGCの促進。

まずは一握りのインフルエンサーたちに#LetHawaiiHappenというハッシュタグを使ったコンテンツの作成を依頼し、キャンペーンの認知度と関心度を高めます。次にコンテンツを見たユーザーの興味を刺激し、同様にハワイを訪れたInstagramユーザーに#LetHawaiiHappenのハッシュタグを付けたコンテンツの作成を促すというキャンペーン方法を採用しました。

事例1
出典 : @jordanherschel(Instagram) https://www.instagram.com/p/BFQCalOgGDo/

このキャンペーンで起用されたインフルエンサーはJordan Hershel。彼は世界中の美しい場所で写真を撮ることで有名なフォトグラファー。フォロワーは美しい場所を見たいと思ってる人が集まっているので、地域の魅力を伝えるキャンペーンには最適です。

Jordanに加えて契約したのは前ミスハワイのEmma Woやスタイリスト兼ライフスタイルブロガーのLindsey Higa、サーファー兼フォトグラファーのTara Binekといったブラントアンバサダー。まずは彼らがキャンペーンを口コミで広めて、フォロワーにハワイに訪れたらコンテンツにハッシュタグを使って投稿するよう促しました。

その結果、契約したインフルエンサーが投稿したコンテンツとユーザーが#LetHawaiiHappenを使って投稿したコンテンツは合計10万件以上に。キャンペーンを見た人の65%が、2年後にはハワイ島を訪れることを計画してるという調査結果が出ました。

消費者の決定を促すには、彼らと企業の橋渡しになる「普通の人」が必要です。有名人ではなく普通の人が体験したことの方がイメージしやすいため、消費者の購入意欲を刺激します。こういった傾向から、身近なのに憧れの存在でもあるインフルエンサーがキャンペーンに多く採用されているのです。
出典 : mediakix http://mediakix.com/2016/05/instagram-marketing-case-study-hawaii-tourism-campaign/#gs.0zCztas

【事例2】Airbnbのトラベルガイドを作るキャンペーン

旅行で一番悩むのは旅先で何をすれば良いかということ。どこで寝るか、食べるか、遊ぶかということを記した「トラベルガイド」は、オーディエンスに役立つ情報を与えて大きく関心を集めます。

おすすめスポットをまとめただけのコンテンツよりも、インフルエンサーが実際にその土地を訪れて作ったトラベルガイドは説得力が増します。リアルな感想はオーディエンスを引きつけるので、より臨場感のあるコンテンツを作りたいならインフルエンサーを起用するのがおすすめです。

事例2-1
出典 : ASPYN OVARD http://aspynovard.com/travelingtoturks/

AirbnbはAspyn Ovardとコラボしてトラベルガイドの作成に乗り出しました。Airbnbが提供しているのは「空いてる部屋を貸したい人」と「現地の宿を探している人」をつなげる新しい宿泊サービス。

都心のどこにでもアクセスできるところではなく、都心から少し外れた現地を思う存分感じられる地域に泊まることもあります。そのため特定の地域の情報を詳しくまとめたトラベルガイドはAirbnbユーザーの需要とマッチして大きな反響を呼びました。

事例2-2
出典 : @aspynovard (Instagram) https://www.instagram.com/p/BJOxbzaBGkp/

このスポンサーコンテンツでAspyn Ovardはタークス・カイコス諸島のトラベルガイドを作成。旅行を通してオーディエンスにこの島に関する情報や豆知識をブログで発信しました。

ブログへのアクセスを促したInstagramのコンテンツは175,000件のいいねを集め、多くのユーザーにタークス・カイコス諸島の情報を届けることに成功しました。
出典 : BLOGLOVIN https://influence.bloglovin.com/5-travel-brands-crushing-their-influencer-marketing-game-right-now-554857a2d047#.q2axj6dn6

【事例3】航空機利用促進にインフルエンサーを起用

格安航空会社の台頭で競争力が増している航空業界。消費者に選ばれる存在であるために、旅客機を利用してもらうキャンペーンが欠かせません。そこでよく使われるのが、運行する航空機の人気の目的地または新しい目的地へ旅行を促すキャンペーン。旅行をする際に航空機を使用してもらう狙いがあります。

アメリカでは年々航空業界の競争力が高まっています。激しい航空業界で競い合うために、インスタグラマーやユーチューバー、ブロガーといったソーシャルインフルエンサーとコラボして、幅広いオーディエンスに接触している企業が増えていると引用元のmediakixは伝えました。

航空会社がソーシャルメディアインフルエンサーを使うのは、ソーシャルメディアのプラットフォームやアプリが日常のひとつになっているからです。消費者は今や重要な購入決定をソーシャルインフルエンサーのおすすめで決めています。引用元によると82%の消費者がインフルエンサーのおすすめに従う傾向にあるとのことです。

航空会社が提供するサービスは差別化が難しく関連したものが多いため、インフルエンサーに飛行機の乗り心地や旅の感想を共有してもらうことは、オーディエンスに家族旅行やハネムーン、週末旅行での利用を促すのにぴったりです。

事例3
出典 : @luanna90 (Instagram) https://www.instagram.com/p/BFNaf4vIyyc/

イギリスの大手航空会社ブリティッシュ・エアウェイズは210万人のフォロワーを持つInstagramインフルエンサーLuaとコラボ。彼女の作り出す美しいコンテンツは同社の理想にぴったりでした。

同社が推進する#bleisureソーシャルメディアキャンペーンに彼女を起用して、ニューヨークからロンドンまでの旅行をプレゼントします。彼女はブリティッシュ・エアウェイズを使ってロンドンにきたことと、ロンドン滞在中の様子を複数回投稿。彼女のスポンサーコンテンツは2ヶ月で5万件のいいねを獲得しました。

事例3-2
出典 : @emitoms (Instagram):https://www.instagram.com/p/8v6azsGBFL/

都市と都市をつなげる新しい路線の開通を行うこともあるかと思います。新しい路線が開通したなら、目的地に関する魅力をアピールして旅行目的の利用者を増やしたいところ。こういった場合もインフルエンサーが役立ちます。

アラスカ航空は#WeekendWandererキャンペーンで、新しい土地へのワクワク感を伝えるためにトラベル関係のマイクロインフルエンサーを8人起用しました。

同社は彼らにハッシュタグ#WeekendWandererを使って旅の様子を投稿するよう依頼。起用したインスタグラマーのフォロワーは併せて47万6000人です。複数のインフルエンサーを起用することで、1人のインフルエンサーを起用するよりも幅広いユーザーにリーチできました。

事例3-3
出典 : @garypeppergirl (Instagram) https://www.instagram.com/p/BHP9tzajDTK/

一時的なキャンペーンではなく、長期的な契約で旅先や航空会社の魅力を伝えることも効果的です。

オーストラリアのカンタス航空はトップソーシャルインフルエンサーのNicole Warneと長期的なパートナー契約を結ぶと発表。160万人のフォロワーがいる彼女は、同社初のデジタルコンサルタントとして働くことになりました。

彼女は飛行機の乗り心地などをビデオや写真で共有。同様にカンタス空港のソーシャルメディアでも彼女のコンテンツを配信するとのこと。両者の持つチャンネルで配信してより多くの人に見てもらえるように働きかけました。
出典 : mediakix http://mediakix.com/2016/06/top-social-influencers-marketing-airlines/#gs.HmHb9IQ

【事例4】スターウッドホテルのインフルエンサーマーケティング

旅行中の宿泊先となるホテルや旅館こそ、地域の魅力とホテルの魅力も同時にアピールできるインフルエンサーキャンペーンがおすすめです。

ホテルの居心地の良さだけではなくホテル近隣の情報を紹介することで、様々なキーワードの検索流入が見込めます。

インフルエンサーが旅行中にどのホテルに泊まったかアピールすることは、消費者の購入決定を促すのに打ってつけです。
引用元のmediakixで紹介された最近の調査によると、48%のInstagramユーザーがInstagramに投稿された写真やビデオで旅行先を決め、35%は新しい旅行先を発見しているといいます。

スターウッドホテルはこのトレンドをキャンペーンに取り込み、5人のハイリーチなInstagramインフルエンサーと契約。同社のホテル2軒のプロモーションに加えて、ソーシャルメディアのコンテンツからホテルを予約できる新しいシステムの利用促進を行いました。

事例4
出典 : @alexcloset (Instagram) https://www.instagram.com/p/BELQu91MgvV/

スターウッドホテルがプロモーションする新しいホテルはパリに建てたLe MetropolitanとLe Dokhan。

同ホテルの企業認知度と予約数を上げるため、フランスのライフスタイルインフルエンサーをホテルに招待。インフルエンサーの作るコンテンツにはLiketoknow.itへのリンクを貼るように依頼します。

今回のキャンペーンのために提携したLiketoknow.itはショッピングサービス。スポンサーコンテンツにいいねをしたユーザーは、Liketoknow.itから予約情報のメールを受け取れます。さらにエンゲージメント増加を狙って、ホテルに泊まったユーザーに#IndependentMomentsというハッシュタグを付けてコンテンツを投稿するよう促しました。

結果として50万人のInstagramユーザーにリーチし、9つのスポンサーコンテンツで計17,000件以上のいいねを獲得。ホテルを多くのInstagramユーザーに紹介できました。

事例4-2
出典 : @jaimetoutcheztoi(Instagram) https://www.instagram.com/p/BEG3IuXMfk1/

Alice & JはInstagramで2人のロマンチックな時間を共有しているカップルインフルエンサー。Le Metropolitanに泊まった体験をInstagramに投稿し、より多くのオーディエンスにアピールするためにブログ記事でも同ホテルを紹介しました。

素敵な恋人同士の2人は、ロマンチックなパリを紹介するインフルエンサーとして適任です。食文化が豊かな都市ならフードインフルエンサーを採用するなど、紹介する都市の特徴を活かせるインフルエンサーの起用がキャンペーン成功のカギです。
出典 : mediakix http://mediakix.com/2016/07/instagram-case-study-starwood-hotels-strategy/

まとめ

まとめ
紹介する地域の魅力を引き出すにはインフルエンサーの選定が大切です。景色をアピールしたいならフォトグラファーなど、紹介したい魅力に焦点を当てたインフルエンサーを選ぶのがいいですね。

アピールしたい魅力が複数あるなら、違うタイプのインフルエンサーを複数起用するのもおすすめ。異なるオーディエンスを持つインフルエンサーを複数起用することで、キャンペーンを幅広いユーザーに知ってもらえます。

地域の魅力をアピールするコンテンツ作成は、企業の参入している業界によって目的が異なるかと思います。今回紹介した事例に推進したいと思っていたキャンペーンと同じものがあれば参考にしてみてくださいね。

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